『ラストサムライ』を考える

映画を観るたびに、これは映画があっての役者か、役者のための映画か、考える。
たいていは前者だ。映画という枠があって、その中で役者がどんな演技を見せるか。
そしてたいていは、完成度高く仕上がって、人々は感動する。
ラストサムライ』だけは違った。
あれは渡辺謙あっての映画だ。
渡辺謙がいて、それに合わせて映画が出来上がったのではないかと思うほど、彼の存在感が強かった。
あれほど役者にインパクトのある映画にはそうそう出会えるものではない。